ドイツ出産体験③入院生活

妊娠・出産
めしママ
めしママ

こんにちは。
今回は産後の入院生活についてお話します。
ドイツならではのカルチャーショックの連続で、なかなか鍛えられました♫ 笑
※ドイツ、ミュンヘン(Klinikum Dr.Dritter Orden)での入院記録です。病院や地域によって異なることも沢山あると思います、ご了承くださいませ。

食事

まず皆様気になると思う食事。
噂通りでした。
宿泊1日目の食事↓↓*朝食(パンのみ)

朝食

*昼食(チーズケーキ?ベリーソースがけ、また別におやつ用のケーキ、アプリコット)

昼食

*夕食(パン、チーズ、ピクルス、野菜の酢漬け)

夕食

栄養何も考えておらず!
食に興味がない国民性なのがとてもよく表れています。
私は母乳が詰まりやすいタイプなので、乳製品や糖類は全てアウト。
ケーキ出た時は絶望でした。
パパに話して、おにぎりや果物、味噌汁といった差し入れを持って来てもらって凌ぎました。
欧米人は乳製品や糖類で母乳が詰まるってことはないんですかね?同室の人もヨーグルトめっちゃ食べてました。
そもそも長男の時に母乳トラブル経験してたので、最初から「食べない」という選択肢を選べましたが、これが初産で何も知らなかったら、普通に食べて詰まらせてたと思います…
恐ろしや…

でもお昼はたまに当たりもありました!

ラッキーな昼食

ハンバーグ!やればできるじゃーん!!
私は長期入院してたので何度かアタリに出会えましたが、2泊3日のという短い期間で出会えるかどうかは、あなたの運次第。(笑)
朝食と夕食は毎回パンなので、期待せずに蓋を開けましょう。

因みに、何度かこの病院に入院しましたが、本来は食事は何パターンかの中から選択できるようです。ただそれも、看護師さんが忙しかったり、タイミングが悪かったりすると適当に決められたりするみたいです。(出産した時の入院は聞かれませんでした。その後の入院では紙を渡されてチェックしました)

入院日数


入院した病院では、基本2泊3日 と言われました。
でも体調が良ければ1泊2日で帰宅もOKとのこと。(実際に退院してる人もいました。すごい)
もちろん子供も一緒に退院です。ただ私の場合は子供が早産だった為、色々イレギュラーな入院生活でした。
(最初に3泊4日、再入院して7泊8日)
(それについてはこちらで書いてます→ドイツで出産体験④)

個人プレイ

一番困ったのが、この個人プレイです。
みんな言う事が適当です。ここでもドイツあるある炸裂です。

例えば何か質問をすると「それはドクターの仕事だからわからない」「それはヘバメ(助産師さん)の仕事だからわからない」という答えがよく返って来ました。「じゃぁどうすればドクターに会えるのか」と聞くと、「部屋で待ってればくるよ。時間はわからない」と。その後同室の人に聞くと「ドクターは来る時と来ない時がある」と言われました。

とにかく分担されている、というイメージです。

大量の資料を提出する時も、「これは1階のレセプションに提出して」「これはヘバメに提出して」「この資料は私だけど、他のはわからない」と、自分のものしか受け取ってくれないので、あちこち彷徨いました。

「◯分後に来るからちょっと待っててね」「すぐ戻るね」といった言葉も要注意、1時間以上帰ってこないことはざらでした。
「今からドクター来るから待っててね」と言われ、待つこと3時間。来ない。
子供の授乳の時間になってしまったので、後で怒られるかなーと思いつつ、同部屋の人に伝言を残してそちらに向かいましたが(母子別室だった為)、結局ドクターに会うこともなければ、咎められることもありませんでした。(帰ってきたら同室の人は退院してたので、ドクターが来たのかどうかも不明なまま終了)

日本のように各チーム連携して、「じゃぁ資料全部貰っとくわね」「後で先生に確認しておくわね」というような答えはまず返ってきませんでした。

自ら発言しないと何も進まない

これも文化の違いなのかと思いますが、基本「こちらから発言しないと何も進まない」という事を今回大きく学びました。
「書類はどこに提出したらいいですか」
「私の退院はいつになりますか」
「母乳をあげたいのですが、どうすればいいですか」などなど。
全てこちらから聞かないと、向こうから支持されることはありませんでした。
最初の洗礼を受けたのは授乳。
私は初日丸一日、授乳に関しては何も言われませんでした。
「早産で小さいから、まだ授乳できる状態じゃないから指示がないのかな」と思って気にしていなかったのですが、同室の人から「早産でもミルクは必要よ。搾乳しないの?」と聞かれ、「特に何も言われてないのだけど」と答えたら「あなたの子なんだからあなたが決めて発言しないと!彼らはあくまでもサポートであって、子供の親はあなたなのよ。自分の意思を伝えないと彼らは何も出来ないわ」と教えてもらいました。
そしてすぐその同室の人がへバメさんに、私が授乳したい意思があることを伝えてくれ、へバメさんから今後どうしていくかの説明などを受ける事ができました。

日本の感覚だと、出産のような特殊環境は特に、ついつい「プロにまかせておけばいい。プロから出される指示をこなす」という思考になりがちですが、「自分の考え」を大事にする、自己主張の国民性に触れた瞬間でした。

そして本当に、自分から発言・質問しないと何も進みませんでした。
提出資料なんて、こちらから聞かずに渡さずに終わってたらどうなるんだろう?と疑問が残ります。

共同生活

病院は基本2人で一部屋でした。
私はこの10泊で5人の人と同部屋になりました。(2人は一瞬同じ部屋になっただけ、という感じですが)
「ドイツ人との共同生活、緊張するな、いやだなー」と思ってましたが、結果としては とても有難い存在 でした。というのも、前述したように文化の差などから理解できてない部分も、同部屋の人との会話で解決する事がとても多く、1人だともっと解らない、不安な日々を過ごしていたと思います。
また英語が得意な方なんかは、たまに英語が苦手なスタッフさんが来ると通訳もしてくれたりしました。
逆に英語が苦手な方とは、やはりコミュニケーションが取りづらく、さらにその方がずっと携帯でゲームや電話をしている感じの方だったので、最初会話するのに戸惑ったりもしましたが、それでも私が困ってたりすると助けてくれ、私の拙いドイツ語でも話しかけたりしてくれたので、結果的にはどんなタイプの人でも、同室の人は心強い味方である、と感じました。

言語

入院生活中、大体のスタッフさんは英語が通じました。
ただ、日常的なちょっとした会話などはドイツ語ですし、たまにドイツ語オンリーな方もいました。私の場合、最後の最後、退院説明をしてくれた方がドイツ語だったので、退院の仕方がこれであってるのか、若干不安な退院になりました。(特にすることは何もなかったと思いますが)
それでもA1まで勉強していれば、意思疎通は最低限出来たので、本当にやっておいて良かったと心から思いました。

と、同室の方(純ドイツ人)が言ってましたが、働いてるへバメさんはドイツ人が少なめなイメージだそうです。周辺各国出身の方が多く、ドイツ語も訛りがあったりして、彼女でも聞き取りにくい方が何人かいる、という事で、「あなたが彼女達のドイツ語を聞き取れないのも仕方ないわ」と言ってくださいました。

設備

この辺りは特に「汚くて使いたくない」「古くてボロい」という事もなく、とても清潔、綺麗で、気になるところはありませんでした。
部屋にシャワーもついてました。(部屋によっては別途シャワールームがあり、何部屋か共用、というところもありましたが、こっちの方が特殊だと思います)

シャワールーム

シャンプーやリンス、ドライヤー、といったものは無いので、必要であれば持っていく感じでした。タオルは部屋によって、あったりなかったり。(基本はないっぽい)
TVはカードを購入して観れる形でした。
飲み物はお茶やコーヒー、お水などが自由にもらえるコーナーが廊下に設置されてました。

飲み物コーナー

こんなかんじ。
コップもあります。お湯も出ます。各種紅茶から、コーヒー(カフェイン入り)、緑茶、ココア…と幅広いラインナップ。
Stilltee というのが母乳用のハーブティーになります。身体を温め、循環をよくし、消化の働きを高めるとか。普通に美味しい。

まとめ

1、食事に期待はしない。
2、出産に言葉の壁はなかったが、入院に言葉の壁は出現する。

3、何か疑問・質問があれば進んで確認!
4、同室の人は最大の味方

とにかく、気になる事はまず確認しないと解決しません。
「そのうち説明あるかな」
なんていうのを待っていたら、そのまま解決せずに退院です。


私の場合、退院の日程すら分からないまま2泊3日が過ぎ、3日目の当日に部屋に来たへバメさんを捕まえて「私の退院はいつ?今日で3日だけど」と聞いたら、「ドクターにしか分からないからドクターに聞いて」と言われました。そしてその後ドクターに同じ質問をしたら「いつがいい?」と逆に聞かれました。「え、選べるの?」と聞いたら「もちろん、あなたの事だもの」と。そして「なら子供と一緒に退院したい、子供がまだいつ退院できるかわからないけど」と言うと、「お母さんが入院出来るのはあと1日しか無理よ、病室に空きがないの」との返答。「え、数秒前の会話、どこ行った!?!(心の声)」と思いつつ「じゃぁ明日退院する。時間はいつ?」と聞くと、「朝でも昼でも夕方でも。好きな時に帰っていいわよ」と。自由!
とにかく「自分の主張をまず伝えてもらってから考える」という流れが常にあったので、自分はどうしたいか念頭において話す必要がありました。
「入院中、基本は放置。自分から言わないと何もしてくれない」
という話はよく耳にしましたし、なるほど確かに。という結果でした。が、その背景には「個々の主張を一番に考える」事にあるのかと思いました。

皆様も、ドイツあるあるにめげず、楽しい入院ライフを過ごせますように。

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