ドイツ出産体験②出産後編

妊娠・出産
めしママ
めしママ

こんにちは。今回はドイツで出産の後半編。
いよいよ病院到着してから、出産までの怒涛の流れをお話しします。

次男
次男

産まれるよ〜♪ 産まれるよ〜♪

※2020年にミュンヘンの総合病院、Klinikum Dr.Dretter Orden にて出産した話です。

受付

まず病院着いたら受付へ。
「電話したK家です」と言えば伝わると思ったのが大間違い。
電話があった事はここまで伝わっていなかったらしく、キョトンとされました。
「contraction(陣痛) が…」というと、さらにキョトンとされ、隣の同僚と「contractionて何?」「さぁ…」みたいな会話。「laber pain(陣痛)」でもダメで「Baby is coming!」でようやく理解してもらいました。
そして出産予約はしてあるかの確認と、保険証を提示。
「エレベーターで4階へ上がったら、エレベーター降りて右に曲がった一番奥」へ行くようにドイツ語で指示されました。
そしてこの当時はコロナ禍だった為、パパと長男は一旦ここで別れて、2人はロビーで待機する事になりました。

診察

指示されたところへ行きチャイム鳴らすと、助産師さんらしき人が出てきて、「K家さんね!」と声をかけてくれました。電話はここに繋がってるのですね。
そして、電話で聞かれた内容を再度確認しながら、まずは20分横になり、お腹の張りの間隔と強さを測ります。その間の会話でも「前駆陣痛だと思うのよねー」と言われ、さらに「前駆陣痛だったら旦那さんに電話して迎えにきてもらって、帰って大丈夫だからね。その時の連絡用に携帯出しといてね」ととても丁寧にその後の話をされました。
とことん疑われてます!

ちなみにその時の部屋の写真。(ブレブレ〜)せめてコロナでなければこの時もパパや長男に励ましてもらえただろうに、暗い部屋に一人で20分うずくまってました。。。

そしてお医者さんによる内診。
「かかりつけの産婦人科にはいつ行ったか」と聞かれたので、昨日行った事と、その時「もう産まれそう」と言われたこと、それにより産婦人科の先生が、こちらの病院と連絡をとってどうするか話し合ってくれ、「一旦産院の方へは来なくて大丈夫、様子を見ましょう」と言われた旨を伝えました。
そんな会話をしながら内診スタート。「うーん、まだ膜は見えないなぁ」と。
(そういえば日本みたいな「子宮口◯cm 開いてますね」みたいな言い方はしてなかったですね)
ただお産は始まってる、というとこは確認されたらしく、改めて別室にて説明を受けました。
今からお産に入る事。
まずは自然分娩で進める事。
ただしまだ週数が早い事。
それにより、何か危険だと判断したらすぐ自然分娩は止める事。
小さいからバキュームなども使えない事、などなど。

そして最後に無痛分娩の説明があり「麻酔していいですか?」と聞かれました。
待ってました!唯一楽しみにしていたドイツの無痛分娩!
ぶっちゃけもうその頃の私は、陣痛で顔を歪めながら聞いていて、座っているのも必死でした。なので「麻酔来たーーーー!!!」という喜びで注射を打ってもらい、「よし、きっとこれで楽になる!」と思ったところへ、さらに追加で先生から痛み止めの座薬を手渡されました。
「…え?」と頭が真っ白になる私をよそに、「これも入れておいてね。終わったら声かけて」と席を外す先生達。
扉から出て行く姿を絶望して眺めながら…その場に倒れこみました。
もう陣痛が限界だったのです。

出産

そして叫びタイムに入ります。
ひたすらうずくまって叫んでいると、慌てて戻ってきてくれた先生達!
何か声をかけられますが、もう叫ぶことしか出来ません。
「立てる!?隣の部屋に移動するから!」と言われてるのは分かりましたが、立つことなんて出来ません。
ひたすら叫び続け、でも先生達に「お願いだから頑張って立って!」と支えられて、なんとか隣の部屋の分娩室のベッドに倒れ込みました。
そしてすぐさま破水。
そこから3人くらいの助産師さん達に囲まれ、叫ばれます。

「頭でてる!赤ちゃん来てる!」
「は!? マジで!?!?」
「マジーーーー!!!」

あとはもう最終段階なので、痛みに悶絶しながら、タイミングをみて力むだけ。
助産師さん達から「叫ばないで!!」と言われながら、「はい、力入れて!」「はい、リラックス!」みたいなタイミングを全部教えてくれるので、その指示通りにするだけです。
(言葉では簡単ですが、もちろん死にもの狂いです)

そしてベットに担ぎ込まれて30分、無事に次男くんが誕生しました。

産後処置

そんなこんなで産まれてしまったので、パパと長男は立会いは出来ませんでした。(きっとコロナでなければ出来てたと思いますが)
ドイツではへその緒はパパが切る、という習慣があるようですが、その為へその緒は私が切りました。
さらに本来であれば、産まれたばかりのドロドロの子を、母親の胸にべたっと抱かせるカンガルーケアがある、という情報も読んでいましたが、次男君は早産だった為か、一瞬腕に置かれたと思いきやそのまますぐ別室へ移動しました。
(通常ではここからずっと母子一緒の様です)

あとは胎盤を出して、痛み止めを打って、裂けたところを塗って、終了です。
この部分は日本で長男を出産した時は、産後すぐ行った気がしますが、今回はかなりのんびりしたペースでした。(産後、パパと長男が来て、会話をして、彼らが帰宅した後にやりました)

そして新しいベッドを横につけてもらい、そこへごろんと移動したら、そのまま5時間くらい休ませてくれました。(その間に朝食が出て、トイレなどの説明がありました)
日本の時は小さな個人院でのお産だったこともあり、分娩室が一部屋しかなく、お産が終わった後すぐに病室まで歩かされたのがとてもツライ思い出だったので、今回こんなに休ませてくれたのは本当に有難かったです。
そしてその後「子供に会いに行きます」と言われて、早産の子達の部屋に連れて行かれる時も私はベッドの上に座ったまま移動。
ベッドを赤ちゃんの隣にそのままつけて、ここでカンガルーケア。
2時間くらい抱っこさせてもらいました。

そこからの移動もベッドのまま。
一度も立つことなく、入院生活を送る病室まで辿り着きました。

入院部屋の窓

まとめ

1、疑われてもめげない心、超大事!!
2、お産は言葉の壁を超える
3、流れに流されれば大丈

結果、産まれた瞬間、先生や助産師さん方から
「お母さんナイス判断!」
「来てくれてよかったわー!!グッジョブ!!」
と絶賛される運びになりました。
もし電話の段階で「プロが言うなら…」と “もう少し様子を見る”  みたいな選択をしてたら、確実に病院では出産出来てませんでした。

ちなみに私が今回の判断が出来たのは、長男を出産した経験があるからです。
彼も3週間早く産まれ、日本での産院でも、陣痛で行ったのにも関わらず、子宮口が開いてるにも関わらず「初産だからまだ今日は産まれないだろうから、帰っていいよ」と言われました。でも私は家系的に進行が早い事を母から聞いていたので、病院にいさせて欲しいとお願いし、その数時間後に出産しました。
そして先生達から「帰らなくて良かったね」と言われました。

ドイツだから適当、というわけではなく、本当にお産は何が起こるか、プロでも現代医療でもわからない、という事が身にしみた体験です。

後悔が残らないよう、自分の信じた道を突き進みましょう。
みなさま素敵な出産になりますように。

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