ミュンヘン・フリーランスビザの取り方(前編)

移住
おりパパ<br>
おりパパ

今回は、ミュンヘンでのフリーランスビザの取り方を、実体験を元に説明します。
僕はその中でもアーティストビザという種類になるらしいですが、
取り方は同じみたいです。
まずは前編で、簡単な取得方法を説明しますね。
後編ではさらに具体的な方法についてお話しします。

めしママ
めしママ

申請したのは2018年、最終的に取得したのは2019年。
変わってる部分も多くあると思うので、あくまでもひとつの参考にして下さい♫

フリーランスビザとは

そもそものフリーランスビザとは。

いわゆる就労ビザの一種で、その名の通り自営業の人が取得できるビザ(滞在許可証)です。
これは取り扱っている国が少なく、多くの国は企業に勤めている人じゃないと就労ビザは取得できないシステムです。

そしてドイツはその貴重なフリーランスビザの取り扱い国なのです!

そんなフリーランスビザ、もちろん一般のビザとは色々違います。

本来企業勤めの人は、会社がその人を雇う事で信頼を得てビザを取得するものですが、フリーランサーには後ろ盾がいません。
そういった所をいかに外人局から信頼を獲得できるか、
自分をドイツに住まわせることでいかにドイツにメリットがあるか
(=経済に貢献できるのか、納税できるか)
といった観点から審査が行われ、最終的に「〇年住んでいいですよ」という許可がおります。

しかもこれの面倒くさいところは、、
州によってやり方が違う!!!(ドイツの場合。さすが連邦制!!)
という事です。

基本的な考え方は同じですが、例えばフリーランサーの多いベルリンはフリーランスビザは毎日当たり前のように発行してるので、手続きもかなり形式化されており、難易度もそこまで高くないそうです。
が。
ミュンヘンになると全くの別世界。
フリーランサーはツチノコか?
というような扱いを受けるくらいフリーランスビザは浸透しておりません。
さらに、せめてドイツで何らかの経歴があれば外人局への説明もしやすいですが、K家の様に「ドイツで仕事した事ありません、でもドイツに住みたいんです」という様な体当たり的な移住者には、外人局もお手上げ状態。
取得までの道のりも、本当にしんどい!!ものでした。

もしミュンヘンでフリーランスビザ取得をお考えの方がいましたら、こちらの記事が少しでも参考になれば幸いです。

取得方法

方法としては3通りあると思います。

  • 1、コンサルに依頼する
  • 2、自力でドイツで取得する
  • 3、自力で日本で取得する

K家は最初①を試し、ダメだったので②で取得しました。
③は、後々その方法もあったんだ!と知りました。
それぞれ詳しく説明します。

コンサルに依頼

これが一番早くて確実だと思います。
もちろんお金はかかりますが、「時は金なり」をモットーにしているK家は迷わずこの方法を選びました。

でも結論ダメでした。

というのも、ミュンヘンでのフリーランスビザが異例すぎて、コンサルの方も取り扱った前例がなかったからです…!!!!

これにはびっくりです。

最初にお願いしたコンサルの方は、最初こう言いました。

こんさる
こんさる

K家様の経歴でしたら全然問題ありません!
すぐにサクッと取れますよ〜♫

これ、今こうやって書き出すと詐欺っぽい匂いがプンプンするセリフですねww
でも別に詐欺するつもりはご本人にはなかったのです。(適当な人だったというだけで…)
K家も、確かにベルリンでの取得方法を調べると簡単そうなので「じゃぁミュンヘンでもきっと同じような流れで簡単なんだろう」と鵜呑みにしていました。

それがいざ気軽な気持ちでミュンヘンにビザを取りに行ったら、全然話と違う!!
審査には半年かかるというし、それまでに提出する資料も大量。
「どういう事ですか?」と改めてコンサルの人に聞くと、

こんさる
こんさる

すみません、、
実はミュンヘンでの事例はやった事なくて…
こんなに違うものだと知りませんでした!(テヘペロ)

おりパパ
おりパパ

おいこらちょっと待てやーーーーー💢💢💢

との事で、結局サポートは得られませんでした。

そして他のコンサルの方に聞いても、「前例を取扱ったことがないので、ご対応できません」と断られてしまい、結局K家は 自力で取得する という方法に進まざるを得ませんでした。

めしママ<br>
めしママ

今回、「方法」の一つとして入れたのは、もしかしたら私たちが見つけられなかっただけで、実はサポートしてくれる方がいるのかもしれないと思ったからです。

例えば、弁護士方面はこの時当りませんでしたが、今思えば弁護士でビザ関係を取扱っている方なら、もしかしたらどなたかいたかもしれないな、と思います。
(例えば現在、延長申請のサポートは弁護士の方にお願いできたので…)

自力でドイツで取得

そしてK家がとった手段。
これは文字通り体当たりです。

基本は、外人局(Kreisverwaltungsreferat=KVR)という所とやりとりをするのですが、こちら、基本は移民関係の方達で大混雑。そこに混じって戦い続けます。

KVRと連絡する手段も、メールは基本返事がなく、当時は直接赴くしか方法がありませんでした。
それも今では、「予約のみ」という対応に変わっています。(コロナは関係ありません)
さらにその予約も争奪戦。
「これ、取れる人いるのかな…??」という不安と毎日戦いながらPCと毎日にらめっこです。

具体的な取得方法は後編でお話ししますが、とにかくドイツで取得するには、下記ポイントが大事です。

  • ・ドイツの慣習に慣れる(詳細は後編で)
  • ・あらゆる方法をとことん試す
  • ・根気と気合い
  • ・めげない心
  • ・運
おりパパ
おりパパ

ポイントが「昭和のスポコンかい!」みたいな内容ですが、本気です。
後編を読んでいただければわかると思います。

そして最終的に、資料を提出・受理さえしてくれれば、そこから審査は基本6~8ヵ月程だそうです。
(K家は3ヶ月未満でしたが)
審査が終わり、”滞在許可証発行OKでーす”となると、「ビザ取りに来てね」とメールがきます。
これは基本いつ行っても良いそうで、取りに行った日が「ビザ取得日」になり、そこから期限がカウントされます。
K家は、まさかそんな早くOKが出ると思っておらず、日本で色々用事が残っていたので、結局取得したのは、連絡が来てから1年後くらいになります。

自力で日本で取得

これは、ドイツで申請した際に知ったのですが、なんと日本のドイツ大使館でも申請可能だそうです…!!
これなら日本で日本語で申請できるので、とってもラク!!と思うじゃないですか。
実際K家もこれを聞いたときは「もっと早く教えてよ💢」となりました。
が、実際は、外人局とのやり取りの間に日本を挟むことになるので、余計に時間がかかるそうです。

さらに、大使館はただドイツに資料を送ってくれるだけで、判断するのはあくまでもドイツの外人局。
資料を大使館に提出しところで「これならビザがおります」と言うような確証は得られません。

めしママ
めしママ

ただでさえ進捗がすこぶる遅ーーーいドイツ。
さらに郵便事情もひどく、”書類が届いていなかった” と言う事も起こり得ます
だったら自分で直接手渡しに行った方が確実だし、KVRから質問や追加資料を求められた時もすぐに対応できるので、諸々考えると、自力でドイツで良かったのかな…

おりパパ
おりパパ

もちろん、移住までのんびり準備を進める、という意向の方ならこれも一つの方法だと思います。ドイツでのやり取りはかなりのストレスですし、お金もかかりますしね。

実際にミュンヘンで準備中に知り合ったアメリカ人には、”私はアメリカにあるドイツ大使館で申請したわよ。その方が手間が掛からなくていいじゃない”と言われました。

でも僕は行って良かったです!
と言うのも、もともとドイツへのコネクションが少なかったので、ビザ申請がてら、自分の営業も現地で行った事で、今の仕事にも繋がっています。
もしこれが日本から営業メールを送っただけでは「あんたそう言ってもまだ日本にいるんでしょ?本気でドイツ来る気あるの?」と捉えられ、本気にとってもらえなかったかな、とも思います。

まぁ弁護士さんという方法もそうだけど、ドイツ大使館に訊きにいかなかったのは失敗したかなーとは思ってます。まずは日本で身近な大使館に、申請方法を確認に行くと良いと思います。(あしらわれて終わる可能性もありますが…)

金額比較

あくまでも勝手な想像比較ですが…

1、コンサル

コンサルは、やってくれるところがあるとすると、1000〜3000€ というイメージだと思います。
これは渡独後、ママが会社員になったので就労ビザをミュンヘンで取得しようか検討した時の相場です。なので、フリーランスビザになるともしかしたらプラスアルファあるかもしれません。

時給換算する場所も多いです。その場合は時給150~250€とかが相場になるかと思います。
最終的に幾らになるのか想像つかなくて判断に困るパターンです。

金額に大きな開きがありますが、これは本当にその企業・弁護士さんによるのでなんともいえません。
大手になれば高くなります。個人だと安いです。
あとは日本人を相手にしてるところは、他、英語・ドイツ語のみ対応の所より高め設定な可能性があるので、日本語じゃなくても大丈夫な方は現地企業から探すと良いかと思います。(その場合、レスポンスの頻度とかもしっかりチェックしましょう)

ただ人によっては前述した通り、適当〜〜な方もいらっしゃるので、とにかく「経験がある人・信頼できる人・企業」にお願いする事が大事です!!
個人だから信用できない、安いから信用できない、という事はなく、人によると思います。
そして経験も、特に「ミュンヘンでの経験があるかどうか」を確認しましょう。

現在K家は延長申請を日本人の個人弁護士さんにお願いしてますが、とにかく丁寧で安心できます。
(値段も良心的です)
この、日本の常識が何も通じないドイツ社会では安心に変えられるものはありません。

2、ドイツで自力コース

これは、申請に行く往復の交通費、その時の滞在費、といったところになると思います。
例えば日本⇄ドイツ間の往復交通費を20万、ホテル代を1週間で5万とすると、25万、滞在中の交通費や食費などを出したとしても、30万ちょいあれば良いでしょうか。

おりパパ<br><br><br><br>
おりパパ



ちなみにK家は、ビザ取得の仕方が分からず四苦八苦し、
最終的には日本⇄ドイツ間を2往復、滞在期間も各1〜2ヶ月くらい滞在してひたすら戦いました。もちろんその間仕事も出来ない!
なのでここにかかった費用は…考えたくもないですね。

めしママ<br><br>
めしママ

最終的に私たちがとった方法を最初から行っていれば、申請のために行くのは1度でよかったと思います。皆様はお金と時間を無駄にしない為に!ぜひ私たちの体験談を糧にして下さい!!

3、日本で自力コース

こちらはわからないです。
申請料みたいなのかかるんでしょうか。あとは資料の郵送料とか?
とりあえず一番安い事は確実でしょう。

4、他

あと全体的に言えるのは、後半で出てくる「事業計画書」などの資料作成費用です。
コンサルにお願いする場合は作成もコンサル費用に込みかもしれませんし、別払いかもしれません。
契約前に必ず確認しましょう。
基本的には自分で作るのが一番良いですが(自分のことは自分が一番よくわかりますからね)ドイツ語の翻訳費用などはかかってくるかと思います。

まとめ

1、移住プランを練ろう
2、コンサルにお願いする場合は、「金額ではなく質」!!
3、とにかく気合いと根性、めげない心

まずはプランから練りましょう。
いつ、どれくらいの予算で行くのかを考えると、自ずと取る手段も選べるかと思います。

コンサルは、お金もそうですが、人柄も千差万別です。
日本みたいに「お客様は神様」という文化はないので、問い合わせをしつこくすると「お金も払ってもらってないのに、なんで答えなきゃいけないの?」とズバッと言われる事もありました。これは相手が日本人の方の場合でもあります。
こちらとしてはより確実な人に行ってもらいたい、その人の経験や知識が正しいものなのかが知りたい、と思ってした質問でも、彼らにとっては知的財産になるので、そのお言葉も最もです。
質問に答えてもらうのにも、相手の時間を奪っていることになりますしね。
その辺りドイツはとてもシビアです。(日本が優しすぎるというだけかもしれませんが)

あとは後半に続きますが、とにかく気合いです!!!!

おりパパ
おりパパ

今はなんとかミュンヘンに住めてるけど、本当にしんどかったです…
最終的にコンサルの人から「自力で取ったんですか…本当ーーーにしんどかったと思います。お疲れ様でした!!おめでとうございます!!」と言われました。
プロの人にそこまで言わせるミュンヘンフリーランス…本当にシビアです。

めしママ
めしママ

あんまり「しんどい、しんどい」言ってると、皆様の夢を壊しちゃう気もして気がひけるのですが…とにかく私達のように無駄な動き・無駄な時間やお金を浪費しないためにも、お考えの方はぜひ後半も読んでいってください!!!

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